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​中東へ、女、機械を売りに行く

多くの人に助けられて、中東へ。

お客様に助けられて、 過去最高益へ。

​戦争中の国に物資を運ぶ商社の紹介記事をみて決めた、商社への就職。

親子で中東をみつめる事になった不思議。

​いろいろ綴ります。

着いたけど


砂漠の中の一本道を横切る高速が見えてきた。

タクシーが突然にスピードを落としたら、ガソリンスタンドが見えてきた。 車をとめ、ドライバーが聞く

”coffee?"

”no thanks"



ガソリン給油と思いきや、単に 休憩だった。

そりゃそうだ。 ずっと、黙って二人で走ってきた。

私は、物珍しくて、 右に左に目をやり、倉庫らしき建物が並ぶ一角に、日本ブランドのロゴや、国際輸送会社のロゴを見つけて 写真を撮る始末。

ドライバーは 退屈だし、眠かったのだろう。

それにしても、ずっと走ってきて、ここに来るまで、店なんて何もなかった。

よくもまあ 私も飽きずに砂漠を見ていたことだな。

半分飲んだコーヒーを持って ドライバーが戻ってきた。 まずそうな色だった。よかった頼まなくて。 ガソリンスタンドを出て、横切る高速をくぐり、15分ほどすると、ぽつぽつ建物が見え始めた。

公共機関らしき建物、建設中のモスク、学校。

アブダビに入ったようだった。

アブダビ市内中心部は、10階建てほどのビルも道沿いにずらっと並んでいた。

どこに行くか聞かれたので、ホテルの名前をつげ、持ってきた ホテルへのアクセス地図を渡す。


ドライバーと別れ、ホテルにチェックイン。

このホテルは お客が予約してくれた。5つ☆ではないが、いいホテルだった。

まだチェックイン時間ではないが、受付はこだわる様子もなく、パスポートを求め、何やら確認して、ルームキーをくれた。 

部屋に入ると、ベッドの大きさにたまげた。 でも気持ちよさそう。

そしてすぐさま、私の癖ともいえる、窓から見える景色を、写真におさめた。

プールが見えた。青々、なみなみしている。 ヨーロッパ人がいた。


まだ、パソコンを持参しておらず、会社との交信も、ファックスか電話が主な頃だった。

”ビジネスセンターの場所を確認するように” 

これも社長の注意点の1つだった。

部屋番号知らせるファックスを書いて、ビジネスセンターに依頼する。

流れたというメッセージをつけて 戻ってきた。 


部屋に戻り、ベッドの反動を確かめながら そっと腰かけ、静かな空気の中にいる自分に、

何をしたい聞いてみた。

コーヒーが飲みたい。

ドバイ空港からここまで、長かった。 商談の時間までに一時間弱余裕あり。


中東のホテルには 必ず 電気ポット、ミネラルウォーター2本、ガラスコップ、コーヒーカップ、

ネスカフェ、リプトン紅茶 はそろっている。

が、持参したドリップコーヒーをいれ、くつろいだ。


最初の商談先、約束の時間、覚えてるかな。

少し不安になりつつ、商談の資料を取り出し、確認し、鞄に入れた。

カタログ、

見積、

手土産もあった。 

初めてということで、社長が気遣って、用意させてくれたのだ。

つまり、土産だけが入ったカバンが1つ キャリーケース以外にあるのだ。

これが空になるのは、2週間後だ。

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